一番大きいセレクションボックスはトップクリエイターだらけで至高のバトルロワイヤル

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さあ、さあ、さあ。
ついにサロン・デュ・ショコラ2019で買ったセレクションボックスの全種類を食べまくるレビューを書きはじめましたよ。
Nature(ナチュール)、FRUIT(フリュイ)、HAKKO(発酵)、そしてワールドチョコレートマスターズの4箱を買ったぜイエーイとテンションが上がっていたあの日、22日。

人混みに酔って帰宅した後、一旦、ショコラたちには冷蔵庫で眠っていただいての数日後。
都内某所の某マンションには、チョコに詳しい友人と、チョコの大量個人輸入までするお姉さまと、チョコビギナーな私の3人が大集結。

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みんなでシェアしながら食べた感想を、以下、数回の記事に分けて書き連ねさせてもらえたらと思います。

さあ、数が多いですからね。
ガシガシと行きましょう。

最初のは一番大きな箱、Nature(ナチュール)です。

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Selection Box 1
Nature(ナチュール)
8964円
16個入
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2019年サロショのテーマは「Tous les goûts sont dans la Nature!」(ショコラは自然の贈りもの)。
これに即したテーマに即した商品ってことなのでしょう。

ナチュール、ネイチャー、自然。
「宇宙」とか「人生」と並ぶほどに大きなザックリとしたテーマですが、どんな味がでてくるか楽しみです。

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さて、いただきまーす。
私を含めた複数人の感想をガンガン箇条書きでお伝えしていくので、感想の中に矛盾したものがあってもお気にせず!

1:ティムット〈ジャン=ポール・エヴァン〉
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【説明】
ペルー産のカカオにティムットペッパー(ネパールに自生するペッパー、)。柑橘のような爽やかな香りのガナッシュをノワールでコーティング。
【感想】
○すごくシンプルで、カカオによった味。
○研ぎ澄まされた、これぞショコラっていうべき味でしょう。
○洗練されている。
○高度な引き算を感じる。
○ネパールペッパーとかいうやつについては、そんなには刺激は強くない。隠し味レベル。
○奥深い。

2:ヴァニーユ〈クリスティーヌ・フェルベール〉
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【説明】
ヴァニラ。マンジャリガナッシュをあわせてノワールで包んだ。
【感想】
○なめらかー。舌にやさしい。
○外側のブラックチョコが強い。だけど、バニラのおかげで、バランスがとれてる。
○フィルベールさんのバニラ。尊い。

3:ミエル タン〈フィリップ・ベル〉
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【説明】
栗の花とモミの木のはちみつを使い、タイム風味のガナッシュに。
【感想】
○すごくおいしいんだけど、予想と違う味だった。
○かなり酸っぱい。レモンとかライムとかのレベル。
○栗のはちみつと、モミのはちみつと、タイムの味がそれぞれちゃんとする。
○おいしい。おいしいんだけど、びっくりの方が勝つかも。
○個人的には好き。

4:ヴェルヴェーヌ〈フランク・ケストナー〉
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【説明】
「葉」をイメージ。バーベナ風味のノワールガナッシュ。
【感想】
○「葉っぱだ!」ってなる。笑っちゃった。
○バーベナといえばロクシタンしか思い浮かばないけど、これはなかなかよいものだ。
○フレッシュな葉っぱの味。
○ひゅー。
○これは意欲作。びっくりさせられるのに、ちゃんとおいしいのすごい。

5:ミエル〈ニコラ・ベルナルデ〉
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【説明】
菩提樹はちみつ。生クリームを加えてガナッシュに。
【感想】
○がっつりとはちみつを感じる。これは間違いなくはちみつだ。
○ビニールみたいな、不思議な香りが入ってる。こういうビニールあるよね?
○かなりクセのある味。生クリームでまろやかにするだけある。

6:アマンド〈クリスチャン・カンプリニ〉
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【説明】
特別なアーモンドを使ったプラリネ。
【感想】
○しょっぱい。
○書いてあることまんま。
○ジャリジャリ、カリカリ。
○ビックリマンチョコの上位互換。
○美味しい。
○普通に、塩とチョコってあうんだなー、という感想を得る。
○食べごたえもあるし、面白い。

7:サラザン〈オリヴィエ・ヴィダル〉
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【説明】
キャラメリゼしたそばの実を使ったプラリネと、産地をブレンドしたガナッシュとの二層。
【感想】
○そばの実そのもの、めずらしい。
○素材そのまま、ここまで強いままで使うの面白いなあ。
○そばの実が流行っているのか。
○すごくおいしい。なんか、日本酒飲みたくなってきた。
○そばって食材はとても美味しい。

8:バディアンヌ〈フレデリック・アヴェッカー〉
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【説明】
スターアニスが香るマダガスカルのミルクガナッシュ。
【感想】
○ガツンとアニス。
○あとからどんどんカカオに移り変わっていくグラデーションが楽しい。
○苦くない。
○すごい。
○「適量」の精度がすごいんだろうなあ。
○感動もの。

9:ジャンドゥージャ キャラメル〈ダヴィド・カピィ〉
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【説明】
マルドンの塩がポイント。ヘーゼルナッツとミルクのジャンドゥージャの間に塩をまぶしたキャラメル。
【感想】
○ガリガリ、バリバリ、しょっぱいキャラメル。
○かなり大きい粒で塩。
○この大きさで食べるのつらいわー。もう少し小さくて良い味。しかしなあ、おいしい。
○レイヤーが口のなかでどんどんほぐれ、どんどん味わいが変わっていく。
○アクセントとしての大粒の塩、ベースに含まれいる細かい塩。どちらも効果的。
○キャラメルの質が良いなあ。

10:クリオロ〈パティスリー・サダハル・アオキ・パリ〉
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【説明】
希少なクリオロ種カカオ本来の味わいを楽しむために考案した引き算のレシピ。葉巻のような香りと優しい酸味。
【感想】
○超シンプル。
○堂々たる味。
○葉巻のような香りあるか?
○優しい酸味で、苦味も少ない。
○良い素材を丁寧な手順でショコラにした、という印象。丁寧な仕事。

11:タンデム〈アンリ・ルルー〉
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【説明】
ガナッシュ・アメールと、カルヴィの香りを引き立たせたプラリネの2層。クレープダンテルの食感とゲランドの塩がアクセント。
【感想】
○ポリポリ。
○面白い味と食感。
○ホコリっぽい味。
○キャラウェイをつかっているっぽい。
○かなりおもしろい味。
○独特。
○エキゾチック。

12:日本酒とほうじ茶のガナッシュ〈パスカル・ル・ガック〉
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【説明】
名前のまんま。ル・ガックさんはお茶が好きとのこと。
【感想】
○日本酒と麹の味はすれど、ほうじ茶はかなり弱い。
○使い方上手。
○酒の使い方が奥ゆかしい。ありがちな「いかにも日本酒入ってますよ!」って感じじゃなくて、ほしい要素だけ抽出している。
○おいしい。
○かなりおいしい。

13:プラリネ トゥルヌソル マイス〈オテル・デュ・キャップ エデン=ロック〉
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【説明】
ポップコーンを思わせるグリルコーンを使用。ひまわりの種と合わせてキャラメルをまとわせ、プラリネに。
【感想】
○駄菓子感。
○複雑でおいしいけど、駄菓子っぽい。
○塩の後味が面白い。
○油分がつよすぎるのでは? ひまわりから出てるのかなあ。
○白人男性の体臭を感じる。

14:キャラメル〈フランソワ・ジメネーズ〉
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【説明】
キャラメルにカマルグ産の塩をあわせたガナッシュ。
【感想】
○まんまキャラメル。
○かなり塩っぱい。
○キャラメル感と、ダークチョコの組み合わせが上手に調和している。どれも強いのに、見事。

15:ヴァニーユ〈カンタン・バイィ〉
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【説明】
ニューカレドニアの小規模生産者のヴァニラを使用。
【感想】
○スムーズにおいしい。
○バニラビーンズのつぶつぶが入っている
○薬っぽい
○ざ・バニラ!って感じ。
○バニラの抽出と、バニラビーンズのふたつ使い。

16:ミエル〈キャラメル・パリ〉
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【説明】
ピレネー山脈の養蜂家のグリュイエールの花のハチミツを入れたガナッシュ。
【感想】
○はちみつ!!!!ってなる。
○後味はけっこうスーッと消えていくけど、
○チョコとはちみつのこんなにガッツリした混合をみたことない。
○ほぼはちみつと言っても過言じゃない。
○最後にもずーっとはちみつが残る。
○いかにもなはちみつ味なのに、ちゃんと理知を感じる。素材に甘えてない。

以上です。
いくつか断面図を撮り忘れているのはご容赦を…!
お酒を我慢してシラフでやってたのに悲しい!

とはいえ、すっごく楽しかったです。
やっぱトップショコラティエたちのショコラは芸術品。
好みのアレコレやらはあれど、基本的には「おいしいのは当たり前」で、その先のどこまで到達するか、を競っているような、至高の対決感がアリアリでした。

こんな超絶ハイレベルなショコラを16種類も一気に食べ比べられるんですからね。
やっぱセレクションボックス最高。
サロショよ、ありがとう!という気持ちになります。

ちなみに個人的に一番好みだったのは、7番、オリヴィエ・ヴィダルのサラザン。
これ、老舗そば屋で飲んでいるときにちょろっと出てきたら楽しいのにな、なんて思ってみたり。

明日以降もどんどん、FRUIT(フリュイ)、HAKKO(発酵)、そしてワールドチョコレートマスターズの感想をアップしていきますので、ぜひ読んでやってくださいねー。
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