ずっと食べ続けたい幸せの定番フルーツサンド

千疋屋。
そう口に出すだけで幸せの予感しかしない。

幼い頃を過ぎ、自分でフルーツパーラーの暖簾をくぐる年齢になったとき(暖簾ないですけど)、東京には数々の名フルーツパーラーがあるけれど、やっぱ千疋屋にお世話になる回数が多くて、美味しくて幸せで楽しい思い出だらけ。
ああ、千疋屋。
ワクワクします。

というわけで、お出かけの帰りになんか買ってかえろーと思ったとき、たまにはフルーツサンドが食べたいなとなるわけです。

伊勢丹デパ地下に入っているのは、千疋屋のなかでも「千疋屋総本店」。
「京橋千疋屋」、「銀座千疋屋」についてはお調べください。暖簾分けってやつですね。

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今はやっぱいちごの季節なわけだし、どうしたっていちごが入っているフルーツサンドがいいですよねー。

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ガサゴソと開けますと、わお。きれい。

きっちりかっちり切り分けられた、律儀で折り目正しいフルーツサンドがぎっしり。
真空パック? って思うほどキレイにみっちり入ってます。

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千疋屋総本店
2種のフルーツサンドイッチ
1620円
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ん?
なんかお皿が小さい?

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2切れづつにしたら盛りの収まりがよくなりました。
が、もういいですよ。
凛とした昭和の面影をとどめるフルーツサンドは、確かに格好良い、よそ行きの折り目正しいイメージの食べ物なわけですが、それでもケーキと違って、手づかみで、目の前のカラフルなこいつにパクパク大口でかぶりついて食べるのが流儀なわけです。
という言い訳をしつつ、お行儀なんて二の次でいただきましょう(家ではね!)。

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まずはいちごのやつから。
あはは、あいかわらずおいしいな。

そう、これこれ。まず語るべきは、ふわふわしっとりのパン。
なんていうのかな、いましっとりって書いたんですけど、やっぱスポンジケーキに比べたらまあ、多少はパサパサ。
だけど、それこそがフルーツサンドなんですよね。

でも、私たちの知っている食パンの常識に照らせば、ほんと信じられないほどに軽やか。
完全に専用品として焼いている食パンなんでしょう。
どうやって焼いているんだろう。

たっぷり入っている生クリームは上質な油脂を感じるだけ。
甘さは控えめ。前に出ない。あくまでもフルーツの補佐役。
この生クリームがちょっとでも質が悪かったり、ちょっとでも冷蔵庫臭かったりしたら、すべてが台無しです。
でも、千疋屋はそんなヘマは絶対にしない。

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なんか、いちご、ずいぶんとびっしり入ってますね。
これが高級果物店のパワー。

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さてさて、季節のいちごの隣には、クラシックなフルーツサンドがお目見えです。
そして、千疋屋の真骨頂はきっとコッチなのです。

「計算され尽くしたフルーツポンチサンド」とでも呼びたくなるこのサンドイッチ。
キウイとパイナップルの酸味がどこまでも心地よく、柿がアクセント。
というか柿、最高。
季節外れのこの柿が、このフルーツサンドを特別なものにしてくれてます。

季節外れの高級フルーツとは、堕落の香りさえする贅沢の極み。
豊穣の果実に色っぽい魔改造を施す私たちは、なんて罪深い存在なのでしょうか。

…ああ、おいしかった。
とはいえね、果物も生クリームもタップリと盛りに盛りまくる昨今のトレンドの中、眼前のこれがかなりストイックなフルーツサンドであることは確かなんです。
地味。
でもこれでいい。
これこそが、私が食べ続けたいフルーツサンドなんです。

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「千疋屋総本店」(せんびきやそうほんてん)
たぶん日本で一番有名な果物店。
テレビ番組で、扱っている最高級メロンが1個数万円!みたいなノリで紹介されることも。
日本橋本店は超格好良い高級ホテル・マンダリンオリエンタルと同じビル。
フルーツパーラー併設店もいくつかあって、そこでパフェを食べたりするのが至福です。
なかなか注目されませんけど、アボカドのサンドイッチも超絶おいしいですよ。
http://www.sembikiya.co.jp/
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