あれ?おかしいな 人を惑わすスパイスの魔力

いきなりですが、「お腹いっぱい」と「デパ地下」の相性って悪くないですか。

例えば、外食のあとのデザートを食べる代わりにデパ地下でケーキを買ってホクホク帰宅ってコースもアリなはずなのに、いざそうしてみるとお腹いっぱいすぎていったい何を買ってよいのやら。
そんなの勘弁です。

というわけで、例に漏れず私は、空腹を抱えて伊勢丹デパ地下をうろついてました。

惣菜コーナーをグルッと見つめて、なんか即物的でお腹にガツンとくるやつが食べたいな。
具体的には炭水化物。
いやいや糖質過多は時流じゃないぞ。
そんなことを思いながらなんとなくお肉と野菜が挟まってそうなナンラップサンドなるものを眺めるのでした。

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うん、カラフルだからね、栄養バランスはとれてそう。
値段も手頃でサイズが大きく、なんというか、気分に合致します。

それにしてもカラフルな食べ物が並ぶインド料理のお店ですねえ。
私、昨今の南インドカレーブームにはもちろん乗っかっていて、いろいろなお店でカレーやその他インド料理を食べているんですが、こんなに色とりどりな料理は拝んだことがありません。

お店の名前は、SITAARA(シターラ)、ですか。
あのびよよーんという音の弦楽器はシタールでしたっけ。

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SITAARA TIARA(シターラ ティアラ)
チキンナーンドッグ
648円
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めちゃ美人なインド系店員さんが「レンジで40秒くらいですね」とおっしゃってたので、その通りにざっくり温めて、お皿にどん。
ラップをぜんぶ取るとナンがびろーんと広がってしまうので、ほどほどに。

しかし、紙袋を受け取ったときに、「えっ」とは思ったんですよ。
すんごい重い。
存在感がすごい。
なんだろう、吉野家のテイクアウト牛丼より重いんじゃないだろうか。
何はともあれ、いただきましょう。

うん、おいしい。
変にうま味をブーストしてない、素朴なおいしさ。

ナンは甘みもバターも弱め。
チャパティに近い素朴さを感じるというか。

チキンにも糖分を感じない。
某料理サイトで紹介されているような簡易タンドリーチキン味ってケチャップを使いがちで、それが無駄に甘いなあという、いや、日本人の舌にあうと言えばあうんだろうけど。そういう意味でこれは非常に好み。
それに、こんなに油っぽくないインド料理は初めて食べたかもなあ。

ここまで読むと、繰り返し「地味だ、地味だ」と言っているように見えて大変心苦しいんですけど、ちょっと違うんです。
こういうお上品な味かーと思ってもモグモグ食べていると、徐々にあれ?変においしいな、となるわけです。ひと段階以上アップしたおいしみがジワリと生まれ出てくるわけです。
なんなんでしょう。
これがスパイスの力ってことなんでしょうか。

ステレオタイプなことを言わせていただきますが、スパイスってどこか魔法がかっているじゃないですか。
足し算ではないどころか、掛け算でさえなく、いきなり異次元からくる魔法のおいしさ。

「うま味」の国で育った私の、スパイス料理へ対する無知がそう感じさせるのでしょうね。
たまにこういう料理を食べて、どうしてこうなっているのかひとつも想像がつきませんと完全降伏するのが楽しいです。
そして、今更ですけど、けっこう辛いな。

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ちなみに、ラップサンドの中身は、

●チキン
●パプリカ2色
●酸っぱい玉ねぎがたっぷり(たぶんコレがものすごく良い効果をあげている)
●ピーマン
●サラダ菜

と、山盛り。
予想どおりにお腹いっぱいになりました。

最後にひとつ。
このラップサンドの構造は、ナンの半分を遠い側からこっちに折り返して、そして左右の部分をクルクル巻いて、という感じ(伝わるかな?)。
つまり、ラスト数口は、ナンが5重くらいになっている箇所が発生しちゃって食べづらい。

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後半は諦めて分解して食べましたよ。

はあ、美味しかった。
もっと色々食べて、こういうインド料理もあるんだって勉強してみたいな。
あんまり書けることがなさそうだけど。

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「SITAARA TIARA」(シターラ ティアラ)
シターラはインドの言葉で「星」の意味。
青山その他に4店のレストランも持っているみたいです。
まだこの記事のものしか食べてないけど、かなり上品なインド料理なんじゃないかと予想できるので、意外に胃にもたれず年齢高めの人にも受け入れてもらいやすいかも。
こりゃ要調査ですね!
http://www.sitaara.com/
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