震えるほどにおいしい、苦くてバリバリのかりんとうみたいな何か

うー、おいしい。
あまりにおいしくて、震えました。

どうしてこの「アルレット」というお菓子、一般的なお菓子じゃないんだろう。
どうしてみんなコレを作らないんだろう。
かりんとうと同じくらいは広まっても良いような気がするのですが。

い
と、いうくらいおいしかったのは、先日、伊勢丹新宿店デパ地下のマ・パティスリー(略してマパテ)で買ったこのお菓子。
ブレボケ。

しばらく放置してしまったのですが、やっと食べました。
店員さんが他のお客さんに「これは本店でも代表的な商品のひとつですね」みたいに説明していたのできっとジュンウジタ好きには知られたお菓子なのでしょう。

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袋にガサッと6枚。
浅草の亀十でこういう形状のお菓子売ってますよね。
食べたことないけど、あれもおいしそう。

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表面はこんな感じ。
片面には砂糖がまぶし溶かされ、いかにも甘そうです。

しかし
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ムラ。
黒かったり、白かったり。
まあいいか。

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パティスリー ジュン ウジタ
アルレット
702円
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えー。なんかですね。型に入れて作ったようなお菓子よりも、個々に表情がある、こういうお菓子の方がすごくおいしそうに見えるって人は少なくないはず。
砂糖もムラだらけだし、厚みにもかなりムラがあります。
でもこういう成形でありながら、定形の袋にはキッチリ入っているわけですから。いろいろとコントロール方があるんでしょうね。

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バリン! 
わお。いい音。
いただきまーす。

おいしい!
これは、かんとう…ではなく、正真正銘、パイ菓子です。

しかし、パイとは言っても、あまり一般的じゃないシロモノといいますか、噛みしめるもまったくホロリと崩れることなんてなく、バリバリギュッギュッと噛みしめるべき食感。
「軽やか」の対極。
これは良い。これは良いですよ。

そして、見たまんまの黒ーーい味。
ゴリゴリに焼きこまれた小麦の、なんたる香ばしさ、なんたるうま味。
そう、まるで黒糖を思わせるような、深く、複雑な味わいです。
うまーい。

ここまでやりきった味はそうそう見たことがありません。
先だって食べたミルフォイユ フレーズのパイ生地をさらに先鋭化させたかのよう。
ここまで連続してこういう傾向のお菓子を食べさせられると、宇治田さんが、尋常じゃない「小麦粉焼き込みマニア」なんじゃないかと疑わざるをえないですね。

そんなマニアがいるのかどうかは知りませんが、少なくとも私、本当にこういうお菓子をおいしいと思う傾向があるので、めちゃくちゃ嬉しいです。
出会いに感謝と、JPOP歌詞みたいなことを言いたくなります。

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ガジリ、バリバリ、ガシガシ。
ああ、層のひとつひとつが確固たる食感を持っていて、まるでミクロサイズのクッキーを大量に口に入れて噛み締めているかのよう。
上部の溶けた砂糖はまるでキャンディのよう。
いったいこれは何なんだろう。

一見、なにか素朴なお菓子のように見えるけど、これはかなり繊細な味。
ピュアな味。
雑味がとにかく少ない。

はっきりと苦いくらいに焼きこんであるのに、「雑味が少ない」だ?
「ムラが〜」とか言っときながら「ピュア」?
物理的に納得いかん。

他の人が書いた文章ならば、私はそう思うことでしょう。
でも、本当なんですもん。
そうとしか言いようのない味なんです。

けっこう塩が利いている。
遠いところにいるシナモン。

ああ、舌から思いを膨らませて、目の前の黒い物体を具体的に見つめても、どっちにせよ、実においしい。
焼きの技術の研鑽たるや、想像を絶する。
なんかちょっと感動しちゃいました。

でもなあ。
人にひとことで伝えるとしたら難しいなあ。

「かりんとうじゃないんだけど、かりんとうみたいなやつ」
「リーフパイの暗黒バージョン」
とか?

いやいや、どれも違う。
どれも違うんですよー。

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「パティスリー ジュン ウジタ」
碑文谷にあるパティスリー。
シェフパティシエの宇治田潤さんは、青木定治さんの右腕としてならした後に、鎌倉のパティスリー雪ノ下を任されるという華麗なる経歴の方。
2011年にパティスリージュンウジタを立ち上げ、年々、名声は増すばかり。
しかし店舗が、東横線の学芸大学駅と都立大学駅のちょうどど真ん中あたり、徒歩にして駅から18分という立地ゆえ、行きたいのになかなか行けないパティスリーとしても有名か…も。
ちなみに、食べ終わったあとに「ジュンウジタ」で検索したら、あ、これも食べたい。これ食べたかった!うおーつらい。どうしてこれを選ばなかったの私!って感じの雨あられ。
早めに次の機会を得ることを祈りたいと思います。
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