繊細複雑にしてわかりやすく美味というエルメの魔法

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持って歩いているだけでテンション上がる、かわいい穴あき紙袋といえば…。

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そう、ピエール・エルメです。
わお。

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箱のオレンジ色もスタイリッシュですねー。

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パカリと開ければ…はい、こんにちわ。
美味しそうなミルフィーユがお目見えです。

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買ったのは、コレと。

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コレ。
こっちの「ミルフィユ イスパハン」についてはまた後日、感想を書きますね。

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PIERRE HERMÉ PARIS(ピエール・エルメ・パリ)
ドゥ ミルフィユ
864円
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というわけで、今回はこっち。
いやあ、おいしそう。
なんて端正なお姿。
そう、これこそがピエール・エルメ商品のなかでも一二を争う人気商品・ミルフィユシリーズの中でも定番と言って良いであろう一品、「ドゥ ミルフィユ」なのです。
うえーん。

うえーんってのもなんですが、私、このブログでやたらミルフィーユ食べてるんです。
やっぱケーキ類のなかでもミルフィーユ好きなんですね。

でね、そんな風にミルフィーユが好きですーって顔をしているとどうしても通らざるをえない、それがエルメじゃないですか。
でも、今まで何度かエルメのミルフィーユを食べたときには、「なんかすごい」以外の感想がなかなか出てこなかったんです。

世の中には凄まじい種類のおいしさがあるわけで、それをどうにか言語化して書き留めたい。
このブログを書くにあたってそう思ってはいるのですが、太刀打ちできない感がいまからひしひし。

ああ、つらい。
まずは、一応、「ミルフィーユといえばエルメ」な理由でも確認しておきましょうか。
レッツ教養。

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パイ生地というものは、小麦粉の生地とバターが交互に折り重なることによって、あの重層的かつすべての層がサクサクな生地になるという仕組み。
で、トラディショナルなパイ生地は小麦粉生地でバターをつつんで作ります。

ですが、エルメは、バターで小麦粉生地をつつむという、びっくり製法を編み出します。
このエルメの手法は「逆折込式製法」と呼ばれ、それによって作られたパイ生地は、より華奢でサクサク・ホロホロと軽い味わいに。
というわけで、この衝撃的な「逆折込式製法」はいまや世界中のパティスリーで採用され、パイ表現の多様性がアップ。新時代へと突入したのです。

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って感じですかね。
さあ、教養強化も終わったので、食べますか。
もう逃げられない。

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これですこれ。
カリッカリのキャラメリゼ。
上にのるのはヘーゼルナッツ?

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上のベージュのクリームが、プラリネフィユテ。
下の黒い部分がプラリネ風味ムスリーヌクリームです。
それぞれわかりやすく言うと、ナッツ風味のカスタードとバタークリームの中間みたいなクリームと、アーモンドとヘーゼルナッツとチョコを混ぜたものですね。

ちなみにプラリネは、ナッツで作ったキャラメルみたいなものです。
詳しくは以下リンクをどうぞ。

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パタリ。
ああ、もう重量感がすごい。

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ザクリ。
バリバリとパリパリの協奏曲。

口に入れる前にナイフを通して生地のおいしさが伝わってきます。
間髪入れず、口に入れましょう。

すると、口からこぼれだす、芳醇極まるナッツとキャラメルの香り。
うーわー。
やっぱおいしいわ。

ものすごく色々な食感。
ものすごく色々な味。
なのに全体的に、これ以上ないくらい食べやすい。
いったい何なんでしょう、これは。

ナッツのコクはもはやコクであることも感じさせないままに、直接的に官能を感じる部分を刺激します。
難しいことを考えずに味の洪水に身を任せれば、「ビター」と「おいしい」がこのうえなくスムーズにつながって感嘆の吐息がこぼれます。
…吐息さえもナッツフレイバー…。
おいしい。おいしいなあ。

ううう。
だから嫌なんです。
ちょっと気を抜くと、ただの「おいしい」で記事を閉じたくなってしまう自分に気づくんですよ。

でも、でもやっぱあえて…と頑張って書きます。
国語力の不足をお許しください。

えーと、華やかなプラリネの味。濃厚なプラリネの味。クリーミーなプラリネの味。キャラメルの味。チョコの味。小麦粉の香ばしく焼きこまれた味。バターなどなど。これら様々な要素が配置されているわけですが、どれもが違う味の食材でありながら、まるでそれぞれ少しづつ共通する味や香りを持っているような一体感を感じます。
ぜんぜん別の要素なのに、まるでどこかつながっているかのような美味のグラデーション。

これを前提としつつ。
このサイズのミルフィーユって、すべての要素が均一に口に入るわけもなく、食べるたびに違う組み合わせ、違う分量で舌を刺激しますよね。

なもので、食べるたびにすべてが上等な調和をみせつつも、ぜんぜん違う表情を見せるんです。
統一感がありながらも舌に感じるのは、無限の味。
絡み合いながらも常に新しいおいしさを感じる味の多重奏なんです。

食べれば食べるほど美味の感動が折り重なる。
少し角度を変えれば新たな喜びに震える。
ああ、すごいなあ。

エルメのケーキってサイズがけっこう大きめだし、味もかなり重いと方だと思うんですよ。
でも味に集中して食べる限りは決して飽きずに一気にぺろり。
そして最終的には、「うーわー、ガッツリとケーキを食べたぞ!」っていう深い満足感。
人によってはもしかして、途中で食べ疲れるかもしれない。
私の胃袋とは相性が良さそうですが。

それもこれも含めて、やっぱこれがエルメ。
広く深く愛されているエルメの味わいなんですね。
んー、たまらない。

※もうひとつの「ミルフィユ イスパハン」の感想ももちろん書きますよ!

こちら!


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「PIERRE HERMÉ PARIS」(ピエール・エルメ・パリ)
「パティスリー界のピカソ」「前衛的パティシエにしてフレーバーの魔術師」「現代パティスリーの王」などなど、数えきれないほどの異名と礼賛を得ているピエール・エルメが展開する超有名パティスリー。
エルメは、フォションでシェフパティシエをしていたり、ラデュレの副社長をやっていた時期も。
日本国内ではカフェを含め16店舗を展開。特に旗艦店というべき青山店は、すごくビッとした緊張感あふれる雰囲気で、行くだけでなんか楽しい気分になりますよ。
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